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森林の育成管理

1.森林の多面的機能の向上を目指した山林経営

当社グループは、国が推し進める「森林経営計画制度」のもと、社有林、分収林を経営しています。本制度は、地形、道路等のインフラ的側面から見て一体的なまとまりを持つ森林を対象に、施業や保護を計画的に実施することを促進し、また木材の供給のみならず地域環境の維持向上など、公益的な機能も兼ね備えた健全で価値のあるものに整備することを目的としており、計画は森林所有者又は委託者が作成します。

社有林・分収林 総面積12,173ha

山林サイクル

間伐は健全な森づくりのために欠かせない施業です。間伐により林内空間が適正に保たれることで、残された木々の成長が高まって良質な木材の収穫が期待できる他、下層植物の繁茂による生物多様性の保全、水源かん養や土砂流出防止機能などの向上にもつながります。当社経営林でも森林経営計画で予定した間伐を継続的に実施しています。また、間伐木の活用にも努め、搬出可能なものは、建築や合板、あるいは燃料用チップ向けとして、地元を中心に有効利用されています。
数度の間伐を経て収穫適齢期を迎えた林分は、森林経営計画で主伐(皆伐)を計画し実行しています。伐採木は間伐の際と同様、建築、合板向けの他、チップ向けとして、余すところなく利用します。伐採後は法令および「適地適木」の原則に基づいて選定した樹種による植林を実施、成林するまで、必要な保育施業を計画的に行い、植林〜収穫のサイクルを廻しています。

森林認証

森林認証制度とは環境・経済・社会の三側面から見て持続可能な経営が行われている森林を認証するもので、第三者機関の審査により評価判定されます。認証林から生産された木材、あるいはその木材を使用した製品にラベルを付けて流通させることで、消費者は森林の持続可能性に配慮した製品の選択的購買ができるようになり、これによって持続可能な森林経営の普及を図っていこうとする取り組みです。
当社では、岩手県と徳島県の社有林において森林認証を取得し、持続可能な森林経営を毎年実行しており、他の社有林においても、認証制度の理念に則った適正な経営に努めています。

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2.南アフリカの森林管理

木材チップ調達

南アフリカのユーカリとアカシアは当社の製紙原料に適した植林樹種です。林地で伐採された丸太は植林パートナーのNCT*が所有するチップ工場に運ばれ、チップに加工されます。港でチップ専用船に船積みし、日本に輸入されたチップが当社の製紙原料として使用されています。南アフリカは当社チップポートフォリオを支える重要なサプライヤー国です。

当社植林地とチップ輸出港

当社植林地とチップ輸出港

NCT※ :NCT Forestry Co-operative。NCTは南アフリカの森林組合で約2,000人の植林所有メンバーで構成される。

海外植林事業

当社は南アフリカに植林地を保有し、植林管理運営を行っています。当社の製紙原料となる広葉樹(ユーカリ、アカシア)を植林しています。10年ローテーションで植林と伐採を繰り返し、計画的な木材生産を実施。NCTは当植林事業の合弁パートナーであり、 植林事業を通じNCTおよびNCTメンバーと一体となり、製紙原料育成を進めています。

ユーカリ
ユーカリ

アカシア
アカシア

森林認証

植林地は林業が盛んなクワズールーナタール州に位置し、植林面積は計2,400haになります。当社植林地は第三者機関の認定を経て森林認証を取得し、環境に配慮した森林管理を行っています。

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